2024年8月23日
名古屋市立大学薬学研究科博士後期課程創薬生命科学専攻を受験し、合格しました。今年は志願者が例年より多かったそうで、自分が受かるかとても不安だったのですが、無事に合格できて本当に安心しました。提出資料やプレゼン、質疑応答対策を余念なく準備したことは、入試だけでなく今後の研究生活にも活きると思っています。
令和7年度から、博士後期課程に進学します。研究者として自立できるよう、博士課程も精一杯駆け抜けたいと思っています。
博士課程での研究の抱負
ここで、私が博士後期課程入試の際に提出した「博士課程での研究の抱負」を公開します。私は博士入試の提出資料を見せてもらえるような先輩が周りにいなかったので、どういった文章を書けば良いかよく分からず、ネットで探してもほとんど見つからなかったので困っていました。
そこで、志願する大学院のアドミッションポリシーを読んだり、文部科学省が公開する資料から、日本の研究力推進のために求められる博士人材像を把握するところから始めました。それらの内容からキーワードを抽出して、自分の研究テーマと組み合わせて指定の範囲に収まるよう、文章を構成しました。以下が私が提出した抱負欄の文章です。
私は、博士後期課程では研究者として自立するために必要な研究能力を培うことを第一の目標としている。これまで、細胞内のオルガネラ間コミュニケーションに興味を持ち、研究対象である細胞生物学分野の専門知識や、生化学実験・イメージング実験などの手技の習得に力を入れてきた。博士後期課程進学後は、博士前期課程で取り組んだ研究を引き続き発展させ、第一著者となる論文を執筆・発表することを通じて、論文執筆能力、批判的思考力、論理性、倫理観などを身につけることを目標とする。さらに、英語での発表能力を鍛錬して、国際学会で発表することにも挑戦する。最終的に、学問的または社会的に価値のある研究成果を発表して社会に貢献することを志す。現在私が研究しているPDZD8-TMEM55B複合体は、脳神経系で重要な働きをする分子として注目しており、脳神経系疾患は現代社会における解決すべき社会課題の一つである。MCSの機能と脳神経系疾患の発症メカニズムの関連を解明することで、新たな治療法開発につながるような研究を目指している。
入試当日に待合室で集まった友人たちに抱負欄について聞いてみると、学振の最後に書く”「目指す研究者像」に向けて、特別研究員の採用期間中に行う研究活動の位置づけ“をそのまま書いたという人が多かったです。もちろんそれでも良いと思います。
少しでも、これから博士課程の入試を受ける方の参考になっていただければ幸いです。
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